自分を好きになろう

人生で味わったうれしさも悔しさもフル活用して、新しいことにチャレンジしよう

良い習慣は才能を超える

今日は、私が良い習慣を作るうえで最も影響をうけたひとりである、精神科医の森田正馬先生の考え方を紹介します。

 

一言で言えば、「やる気があるとか、ないとか、それは気分でしかない。気分に依存せず、気分に振り回されず、目的を思い出しその日やるべきことをやれ」というものです。

 

「恐れを知って、心配しながら、必要に迫られてやむを得ず自分の責任を果たすのが、勇者であります。」

森田正馬のこの言葉がとても好きです。

 

以下は、森田正馬をものすごくわかりやすく紹介してくださっている、精神科医で作家の帚木蓬生さんの著書と講演録の文字起こしです。

 

 

6)目的本位

 森田正馬は、感情に基づく生き方を徹底的に排除しました。

 感情は、三つの特徴をもっています。

1)かげろうのように移ろいやすい。

2)何か行動すれば、感情は薄れるという事実です。

3)感情を繰り返し反復し、刺激していると強化されます。

 倉田百三は、気分が乗らない日が多く、原稿が書けないと悩みを訴えたのです。

 正馬の回答は、「気分などはどうでもよい。気分とは無関係に、ともかくも筆をとって、原稿用紙に向かいなさい」でした。「目的本位」はそうした心の動きはひとまず棚上げして、とにもかくにも出勤して、朝礼での発言をやり遂げる生き方です。「目的本位」で目の前の小さなやるべき事柄に手を出す。行動は、気分の解毒剤、絶望の防波堤なのです。(『生きる力 森田正馬の15の提言』朝日新聞出版 より)

 

帚木蓬生講演『気分本位から目的本位へ』 文字起こし

www.youtube.com

 

それから、やっぱりあの、気分本位じゃない目的本位というのを主にしなきゃいけないんですよね。

ところが、快とか気分というのがこの世ではもてはやされて、快じゃなければ人生は面白くないとか、気分がよくなければ人生生きた価値がしないとか、そういうことがはびこってますからね。

そういう前提に立ちますと、もうものごとは進みません。朝起きたら「あー、今日は月曜日。会社いかないかないかんな」とマンデーブルーが出てきますが、そんな気分の移ろいやすい気分を行動の指針にしていたらとんでもない。

きちんと、気分ではなく、「今日はこういうスケジュールになっているので、朝は〇〇して、午後はこうする」とスケジュールに乗ったほうが絶対にいいんですね。絶対にいいんですこれは。

 

あのー、森田正馬の有名な患者に倉田百三がいますね。『主家とその弟子』の戯曲を書いた。

あれが本当に神経質になって、森田正馬を訪れたときに、「先生、どうももう、原稿が書けません」と悩んで訴えたら、「書けなくても書くんだ」というんですね。「書けなくても書くんだ」、原稿用紙に向かわないといけない、そして克服していったというのですから。

私も実はそうなんですね。「へのへのもへじ」でも書くというのが。私は4時から6時まで、たった2時間の執筆時間ですが、三十分に原稿用紙一枚は書くんですね。だから2時間あれば4枚書けるんですね。雨が降ろうと雪が降ろうと、アイディアがなかろうと。アイディアがなかろうと、「へのへのもへじ」じゃない何かを書いていくと、一枚が30分で埋まるんですね。そうするとひと月100枚ですから。1年に1000枚ですよ。これなんちゅうことはない。屁みたいな作業ですね。お百姓さんが畑に出て大根の畝を作るようなものですよ。(中略)

とにかく、こつこつこつこつやる。とにかく、私のような才能のない作家というのはそれしかない。「良い習慣は才能を超える」という言葉があるんですね。私なんかほんとに才能ないですが、朝の2時間、30年間続けていますから。♠

 

 

 

 

 

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